スッポンの飼育と研究

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トップページ > ひどく痩せて弱っているスッポンNo.3

保護して2日後にリリースした病気になってひどく痩せているスッポンNo.3

昼過ぎに住宅地の側溝で1匹のスッポンを見つけて、網で掬って保護しました。泥を落としてみたら背中が凹んでいました。甲羅ばかりでなく、腹部に壊疽のような箇所がけっこう広範囲に認められました。一応薬をつけたりしてみましたが、餌を食べなかったこともあり、2日後の夕方まで様子をみた後に他の2匹と一緒に用水路にリリースしました。

スッポン

水がほとんどなくなった用水路で、水溜りに小さいスッポンが泥まみれの状態で頭を出していました。網で掬って一旦連れて帰りました。写真はスッポンを2リットルのPETボトルを切って作った容器に入れたものです。(2018年10月3日12:20撮影)

スッポン

食べ物が十分でなかったためか、痩せてしまっています。背中が凹んで、そこに泥がくっついています。(2018年10月3日12:24撮影)

スッポン

もう1匹のスッポン(No.2)と比べると、このNo.3のスッポンはとてもかわいそうなことになってしまっています。特に気になるところは病気(皮膚病?)のため右後方の甲羅が広範囲で壊死していることです。子スッポンは皮膚病になりやすいといわれていますが、あんな汚いドブのようなところで生きていたのだからいろいろな病気にもなりやすいだろうと思いました。(2018年10月3日12:56撮影)

スッポン

この写真では壊死しているところがわかります。

スッポン

甲羅の壊疽の部分の裏側(おなか側)も皮膚病になって白くなっています。リリースするまではイソジンを塗って手当をしました。(2018年10月4日9:08撮影)

スッポン

この写真では甲羅がかなりフニャフニャであることがわかります。No.2のスッポンも甲羅はけっこうフニャフニャですが、ここまでひどくはありません。栄養失調と皮膚病のせいだと思われます。(2018年10月4日15:57撮影)

スッポン

リリースの日。No.3(左側)とNo.2(右側)のスッポン。この2匹は大きさがほぼ同じです。No.3のスッポンの甲羅の壊死した部分が際立っています。(2018年10月5日13:53撮影)

スッポン

最後にNo.1〜No.3の3匹一緒に甲羅干しを行いました。上から時計回りにNo.1, No.2, No.3。(2018年10月4日14:31撮影)

スッポン

3匹並んでいるところを撮影。左からNo.1, No.3, No.2。(2018年10月5日15:19撮影)

スッポン

3匹とも縮んでいます。左からNo.1, No.3, No.2。手の形が3匹同じで面白いです。(2018年10月5日15:25撮影)

スッポン

夕方。いよいよリリースの時。ボウルに入れて運んでリリース現場に着きました。上からNo.2, No.1, No.3。(2018年10月5日16:56撮影)

スッポン

網に3匹入れて、ゆっくり川面に下ろして網をひっくり返しました。左からNo.1, No.2, No.3。このNo.3のスッポンは3匹の中では最も黒いので、水に入ってからすぐに見えなくなりました。達者でなー。他の2匹は明るめの色なので、しばらくはどこにいるか観察できました。(2018年10月5日17:00撮影)

このスッポンのその後について

2018年10月3日の昼過ぎに住宅地の側溝で見つけた泥まみれの1匹の小さいスッポンは、ひどく皮膚病に冒されていて、甲羅のみならず腹甲部も患部が見られました。イソジンを塗ったり、テラマイシンを塗ったりしてみましたが、No.1, No.2同様、何も食べなかったので2日後の夕方に3匹ともリリースしました(結局No.1だけはもう一度掬って連れて帰りましたが)。このスッポンNo.3はもう長くなかったかもしれませんが、容器の中で生きるより、広い自然の中で生きる方がより良いQOLで生きられると思いました。時々、あのスッポンはどうなったのだろうかとNo.3のことを思い出します。もちろんNo.2も元気でいるかどうか気になります。もしかしたらその日の夜に大きいナマズに食べられたということだってあり得るわけですし。しかし、No.3の方はかなり深刻な病状だったので、特に気になります。厳しい自然界でどのような運命を辿ったのでしょう。



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